浅沼宏和ブログ

2017.03.30更新

遠州地方の進取の気性に富んだ起業家精神を「やらまいか精神」といいます。
最近、地域の経済基盤が沈下傾向にあるため、「やらまいか精神を発揮しなければ!」とよく言われるようになりました。
この言葉は1980年に刊行された梶原一明氏の「浜松商法の発想」という本で初めて使われた言葉だと思われます。
梶原氏は他地域の方なので、「やらまいか」という言葉を「すでに実行した」という意味で理解されたようですが、それは間違いです。
「やらまいか」は「一緒にやろうよ」という誘いの言葉で、決して「思いついたら断固実行する」という意味ではありません。
本当であれば間違った表現なので改めるべきと思いますが、すでに広範囲で受け入れられてしまっていますから、梶原氏が解説する「やらまいか精神」を著書から抜き書きしてみました。

1. 開放的でバイタリティに富んでいる。
2. 独特の技術・販売ノウハウを編み出している。
3. 逆境に強い。
4. 超ドライな気質。肉親の関係をあまりビジネスに持ち込まない。
5. 経営を大転換することは当たり前。
6. 東京を素通りしていきなり世界に羽ばたく。
7. 横の連携・協調、群れを成すという日本人的特徴が薄い。
8. 商社無用の輸出戦略。
9. 各社の自立心が強く、地元の財界を形成しない。
10. 他地域の名産品を容易に取り入れ同化させる。
11. 機を見るに敏。
12. 産業の歴史は浅い。
13. よそ者を平気で受け入れる。よそ者が成功するパターンが多い。
14. 家康の人気が低い。
15. 共産圏相手の商売は苦手。
16. 自己主張が強烈で協調性に欠ける。
17. 独特の文化・芸能がない。“通り過ぎ”の文化。
18. 楽器の街だが音楽の街ではない。
19. 経済の主役が繊維から楽器・オートバイに移行して浜松商法の花が開いた。
20. 楽器・オートバイの市場の成長期の中での企業淘汰の激しい戦いが浜松企業を強くした。
21. 静岡県人会の活動は不活発。
22. 親会社に対する忠誠心はない。
23. 知識欲は強く、有力書店が多い。
24. バクチ好きが多い。
25. 権力への反骨心が強く、ホラも吹くが、やることは堅実。
26. ドライな土地柄のため地元の金融機関が育たない。
27. 教室商法と養子経営が特徴。
28. きめ細かい販売網作りが得意で商社が要らない。
29. 組立産業が強く、“買いたたく”のがうまい。
30. 技術と商法の発明が浜松企業の基盤。
31. 技術発明の能力があればよそ者として差別されない。
32. 「必要だからつくる」職人気質。
33. 思い付きではなく必然性。
34. 浜松に背広は似合わない。


こうして見ると「やらまいか精神」という言葉には梶原氏の主観が色濃く反映していることが分かります。しかも原則のうち何割かは現状には当てはまりませんね。
浜松の活性化を考える場合、むやみに「やらまいか精神を発揮しよう」という言い方をするのですが、この言葉は注意して使う必要があると思います。

「浜松には昔から『やらまいか精神』があるのだから、それを発揮しなければ」という視点で地域活性化を考えると不必要に人を惑わせることになると思います。「当たり前」が本当に「当たり前」かを十分検討しなければいけないと思います。

投稿者: 株式会社TMAコンサルティング

2017.02.27更新

とても読みにくい本ですが、デジタル化が進んだ今の時代をどのように眺めたらよいかを教えてくれる名著です。とても要約が難しく、あまり適切とは言えないかもしれませんがポイントは押さえたように思います。

「〈インターネット〉の次にくるもの―未来を決める12の法則」抄録 ケヴィン・ケリー著

 

1:BECOMING
 テクノロジーの世界では変化に向かうことが自然の流れ。すべてのものがアップグレードされ続ける。テクノロジーが生態系のようになり、アップグレードを遅らせることは破壊的な結果をもたらす。ところが変化が当たり前の世界では逆に漸進的変化に気づきにくくなる。われわれは今起きている変化を知覚することが苦手なのだ。しかし、今、イノベーターであろうとすれば目の前には広く開かれたフロンティアがあることに気づく。

2:COGNIFYING
 われわれの思考とAIの思考は結びつき境界線がわからなくなる。ディープラーニングがAIを進化させ、AI同士の連結は大規模なネットワーク効果を生む。こうして何もかもが接続された世界では違った考え方をすることがイノベーションや富の源泉となる。進化したAIの登場は人間性を再定義する必要性をわたしたちに示すだろう。

3:FLOWING
 インターネットは世界最大のコピーマシンであり、我々のあらゆる行動・性格・思想がコピーされ続けている。デジタル経済はこうして自由に流れるコピーの川の上を動いている。そしてこの超流通システムこそがわれわれの経済や富の基盤となっている。われわれの関心は形ある物から手の触れられないコピーに移っている。今や多くのプロダクトがアップデートされ続けるサービスの流れとして販売されている。ストックからフローへ、固定から流動へと変化する最前線の中でわれわれの選択肢は増えていく。

4:SCREENING
 古代の話し言葉から中世の書き言葉への移行で言葉の選択肢が増えて意思疎通の幅が広がった。いまや50億を超えるデジタル画面がわれわれの生活を彩っている。今の生活の中心は読書ではなく「画面を読む」ことなのだ。画面の世界は全てつながり大きなプロセスとなる。こうして読書は社会的な行為になるのだ。それは読書に比べてより実用的な思考法に向き、行動を引き起こすものとなる。そしてもっと重要なことは画面がわれわれを覗き込んでいるということなのだ。

5:ACCESSING
 所有することの重要性が失われ、その一方でアクセスすることがかつてないほど重要になっている。デジタルテクノロジーは製品からサービスへの移行を促し、「所有権の購入」から「アクセス権の定額利用」への転換を推し進めている。そして定額利用を続ければ続けるほど、そのサービスがあなたのことをよく知るようになり、ますます離れがたいものになっていく。これらを支える視点が、非物質化・分散化・リアルタイム化・プラットフォームの有効化・クラウド化なのである。

6:SHARING
 デジタルカルチャーにはコンテンツをシェアするという社会主義的性質がある。われわれはデジタル空間を通じて自由市場ではうまく解決できない問題へのアプローチを模索しているのだ。そのキーワードが、シェア・共同・コラボレーション・オープン化・自由価格・透明化などである。

7:FILTERING
 デジタル空間には無限の選択肢が用意されている。だからこそ選択に関する優先順位付けが大事になる。われわれの「注意力」は希少であるが相対的に安価になっている。注力を保管して次に使うことができないからだ。したがって質の高い注意力の使い方とものが重要な意味を持つ。そのためのフィルタリング・テクノロジーはさまざまなチャンスを生むだろう。グーグルやフェイスブックの凄さはコモディティ化した注意力をフィルタリングする巨大なプラットフォームであることにあるのだ。

8:REMIXING
 あらゆる新テクノロジーは既存のテクノロジーの組み合わせから生まれる。数多くの簡単なテクノロジーを組み合わせていけば新しいテクノロジーの可能性は無限にある。それがリミックスなのだ。デジタル空間ではさまざまな情報がコピーされてそれらがリミックスによって新たなテクノロジーを生むだろう。今後生まれる最も強力なメディアは最もリミックスされたものであるはずだ。

9:INTERACTIMG
 仮想現実(VR)はまるで本物のような体験になった。ついには現実との境界線は曖昧になるだろう。しかし、VRの世界ではそこに起きることのすべてが記録される。バーチャルな世界は監視下に置かれるのだ。また現実と一体化したVRの世界において私たち自身がパスワードの役割を果たす。それがデジタル世界での自分自身のアイデンティティを生み出す。全ての動作、目の動き、感情が解き明かされ、デジタルデータとして蓄積されていくのだ。

10:TRACKING
 われわれにとって自分自身ははっきりとしない存在である。しかし、医療健康上のデータ、動作追跡などを通じて言葉ではなく「定量化された自己」というものが明らかにされつつある。究極にはそれらの時系列的な流れは「人生の流れ」として記録されるだろう。そしてこうした流れをまとめる機関には絶大な権力が生まれることも知らなければならない。

11:QUESTIONING
 デジタルテクノロジーの進化でスマートな回答が簡単に入手可能になった。こうした世界では逆に質問の重要性が高くなる。そして最良の質問とは容易に答えに行きつかないものなのである。価値の源泉が「答えの確かさ」にではなく「質問の不確かさ」へと移行しつつある。不確かさ、カオス、流動性といった領域こそがフロンティアなのだ。

12:BEGINNING
 後世の歴史家はわれわれの今存在する時代を「驚くべき時代」と評価するだろう。われわれはそのプロセスの始まりの真っただ中にいるのだ。

投稿者: 株式会社TMAコンサルティング

2017.02.20更新

大学院時代の恩師の最終講義の抄録を作成しました。当日は、ロサンゼルス、上海、ドバイなど海外からも多数の出席者があり、有給休暇を取って聴講した方も多かったようです。先生からは問題の定義・解決の基本を教えていただきました。

山内惟介先生最終講義抄録 2017年1月19日(木)

21世紀法律学の課題と法律家の責任

Ⅰ はじめに

・現代の法律学、法律家は国際社会で有用と見なされていないのではないか?

・現代の法律学は機能不全に陥っており、法律家の努力は全く足りていない。

・本講義の要点―①法律学は致命的な問題を抱えた「欠陥品」である ②新しい法律学が構想されなければならない ③新しい法律学では紛争「予防」技法の解明と伝授が中心になるべき

Ⅱ これまでの法律学に対する評価

1 問題の所在―ドネガル・インターナショナル・リミテッド対ザンビア共和国事件

・ザンビア政府に対するルーマニア政府の債権がファンド(ドネガル社)に譲渡された。巨額債務に高利が加わり、結果的にザンビア政府はデフォルトに追い込まれた。

・契約社会では借金は返済されなければならない。しかし、投資額の数百倍を超える利益を上げる貸金業者は「正当なビジネス」を行ったと言えるのか?

・ファンドの側には米国の超一流法律事務所が付き、依頼者の利潤追求に奔走していた。ファンド側勝訴の判決を出した裁判官を含め、彼らは「道徳に反した(米国法学者らの批判)」のではないか?

・こうした事件は他にも多数ある。「日本政府がハゲタカ・ファンドに襲われる可能性はない」という楽観論があるが、日本の経済が失速すれば在外資産が狙われる可能性も否定できない。

2 法律学の前提に対する疑問

・ファンドの度を超えたリターンを確保し続ける英米の諸判決をどう受け止めるべきか?多くの法律家は「法律論として極めて正当」と考えるが、その法律家の意識と世間一般との間には大きな落差がある。

・上記判決を「当然」との主張がなされることは現代法律学の本質的欠陥を露呈している。

・この欠陥は判断基準と適用基準との区別が行われていないことに原因がある。

・争点解決の判断基準は、その判断基準の存在を正当化する形成基準(政策的立法理由)の正当性を突き詰める必要がある。

・同時に判断基準をどの範囲で用いるべきかの決め手となる適用基準も考慮する必要がある。つまり、判断基準、形成基準、適用基準は三位一体である。

・理由①-近代私法の三大原則のひとつ、契約自由の原則が機能するのは双方が対等な場合に限られる。国内事件であれば消費者保護、未成年者保護が当たり前とされるのに渉外事件では弱者が保護されていない。世界の総人口のうち、恵まれた立場にある者は一握りに過ぎない。努力の機会さえ奪われた者に対して「不可能を強いる」考え方には限界がある。

・理由②-国際社会ではもともと国民国家間に対等な関係が成立していない。その歴史的・社会的背景に目を向けるだけではなく、法的背景についても真剣に検証すべき。国民国家制という社会科学の大前提を維持する限り、先進国と途上国との対等な関係は生まれない。法律学の現状が根本から変わらなければならない。

・理由③-天然資源は全地球に与えられた神の恵み。特定国国民の排他的使用を認められた「所有物」ではない。しかし、現実にはこれと正反対の考え方が取られている。

・このように見ると、国民国家制の下で現代法律学が当然の前提として採用してきた各種の法理(所有権絶対の思想、契約自由の原則、会社設立の自由、居住移転の自由、表現の自由など)が国際社会における対立をあおり、国家間の格差を生み出してきた一因と見ることができる。

・「法律学の使命は国内の利益対立を解決することにあり、国際社会の利益対立の解決は政治の任せておけばよい」という従来の常識には本質的な欠陥がある。

3 現代の法律学に対する疑問

(1) 絶対的根拠の欠如

・法には絶対的根拠が欠けていて、判断者の主観が全てと言う意味で相対的正当性しか存在しない。

・法は個々の論点を巡り対立する利益・主張相互間で優先順位を決定する基準の体系。法律効果は法律要件を構成する個々の単語がどのような意味内容を有するかという前提的論点に関する解答。解釈者は自ら望む法律効果を発生させるよう要件部分を恣意的に解釈しがち。

・どちらの解釈が優先するかを決める普遍的解釈基準が与えられていない場合、絶対的な序列決定基準が存在しない。

・法に絶対的根拠が欠け、主観が全てと言う意味で相対的正当性しかないのであれば、当事者が互譲の精神を発揮し、紛争を回避する努力を続ける以外に真の解決策はない。

(2) 強者の支配手段か

・なぜ弱者の視点が無視されるかについて疑問がある。

・米国経済学者ロバート・ライシュらは「行き過ぎた格差は市場の縮小を招き、政治的には社会の分裂をもたらす」と批判する。われわれはこれをどう受け止めるべきか?

・世界では特定の集団の利益しか省みない利己主義が支配している。イソップ寓話「太陽と風」の教訓「与え続けなければ得るものがない」ということが理解されていないのではないか。

・こうした状況において「法の目的は正義の実現にある」といわれても多数派が主張する正義が優先され、弱者の正義は無視され続けるだろう。

(3) 地球全体に対する視点の欠如

・法律学には国民国家制という制約条件があるためマクロ的考察が行われていない。われわれは国家単位で法を考える図式に慣れすぎている。

・国際的場面での共生、相互援助、社会貢献、社会的責任といった言葉が頻繁に用いられる現状は国民国家制の破たんを意味する。われわれは「現代の社会」という言葉を相互依存関係にある地球社会全体で考える必要がある。

・国民国家という利害関係者に期待することは論理的にはできない。実践はわれわれみながそれぞれの知恵を出し合う必要がある。

(4)長期的視点の欠如

・法律学には100年を超える長期の視点が欠けている。短期的意思決定が優先されるのは歴史が軽視されてきた結果。

・地球社会は共有財産であり、われわれが所有権の名目で行使している権利は長い歴史過程から見ると一時的使用権にすぎないという認識が法律家に欠けている。

4 まとめ

・第一に、法的解決策には絶対的根拠がない。裁判官の良心、議会の多数決という中途半端な擬制の下、その都度判断者の恣意が優先された。

・第二に、法的解決策として採用されてきたのは強者の利益擁護だった。弱者を含む全体への目配りという意味で共生の思想が欠けていた。

・第三に、全地球的視野という空間的視点が欠けていた。

・第四に、100年をはるかに超えた長期的視野という時間感覚が欠けていた。

Ⅲ 21世紀法律学の課題

1 地球社会法学の構想

・第一に、地球社会法学は原理的に共生の思想に立脚し、強者が利益を独り占めする行為を禁止し、格差を縮小するものでなければならない。

・第二に、地球社会法学の想定する法は、特定の国家の法を地球規模に拡張したものではない。そして自由意思による立法の範囲には地球社会の存続を脅かすあらゆる行為が禁止されるという限界が設けられなければならない。

・第三に、地球社会法学は、過去、現在、未来の多くの人々の利益を包括的に考慮する長期的耐久性を備えた制度でなければならない。

2 予防法学の確立

・21世紀法律学の第二の柱は紛争「予防」技法にある。その点については医学分野の変化が参考になる。

・医学分野では病気治療から始まった医学の重点が「治す医学」から病気の発生を防ぐ予防医学へと重点を移してきている。法の世界でも同様に紛争を生み出さない予防策が何よりも優先されるべきである。

3「比較法文化論」が果たすべき役割

・紛争予防技法の中心は「比較法文化論」でなければならない。

・第一に、国民国家は消えても地域に根差した社会集団は残る。国家法は消えても法文化は残る。民俗学、文化人類学、社会学、心理学の助けを借り、地域社会に併存する社会集団固有の行動様式は可能な限り解明する必要がある。これが最初の作業になる。

・第二に、「比較」という作業工程を介して関連する複数の社会集団に共有可能な価値基準を創造することが大切。

・「比較」は単純な行為ではない。比較の目的、対象、方法の三点に注目するといくつもの前提的論点が解決されなければ比較を実行することはできない。個々の論点に価値判断が伴うためきわめて複雑な過程をたどる。その習得には段階的な実践練習が不可欠。

・第三に、このスキームを活用して対立を回避できるように実践を繰り返す必要がある。実践には経験の質・量に応じて迅速性、稠密性、正確性に差が出る。有能かつ適切な指導者の下で実践を積み重ねることが求められる。

Ⅳ 21世紀法律家の責任

・以上により21世紀の地球社会で活動する法律家の社会的責任が明らかになる。法律家は職務において全体のマクロ的バランスを考えながら自身のミクロ的職務に従事する特質を備えなければならない。

・こうした二面性はあらゆる職業に通じるものであるが、法律家が金銭欲や名誉欲に負け、依頼者の言いなりに行動し、職業倫理を欠いた存在になってはならない。

・地球社会で活動する法律家が職業倫理を発揮するとは国益のような部分的利益に目をくれず、社会全体のバランスを優先し、地球環境によるさまざまな制約を考慮し、と球場で生活するすべての人々の共生を支える活動に携わることを意味する。

・地球社会全体のための法制度を世界の法律家が力を合わせ創造し、改訂を重ね続けることはロマンあふれる創造的な作業である。全ての法律家の関心が向けられるべきである。

投稿者: 株式会社TMAコンサルティング

2017.02.17更新

原理原則を明らかにし、それに基づいて実務的課題を考えるのが私の仕事のスタイルです。ですから特に言葉や用語の意味にはこだわりを持っています。

例えば「教育」という言葉があります。

私は企業研修を良く行いますが、企業研修とは一言で言えば「期限付きの教育」です。すると「教育」とは何かが問題になります。

例えば、「教育」「学校教育」「教育訓練」「教育指導」という4つの用語の「教育」という言葉は同じ意味でしょうか?私は違うと思います。

簡単に違いを示すと次の通りです。

教育 ⇒教え育むこと (辞書的な意味)
学校教育の「教育」 ⇒法律の定め・文科省の方針などに準拠した具体的な実践
教育訓練の「教育」 ⇒専門知識の習得 cf.訓練とは技能・スキルの習得
教育指導の「教育」 ⇒「自立」させること cf.指導はルールや型に従わせること

このように同じ教育という用語が状況によって意味を変えます。言葉は状況に応じた意味を意識しながらできるだけ正確に使うべきだと思います。
例えば、一般的に「指導者」と言う場合、上記の教育と指導の両方を行うイメージになります。つまり指導にも場合分けした意味の定義が必要になります。

私が企業研修を行う場合、「教育指導」の「教育」という定義で考えています。
つまり研修の成果は「自立」になります。

では、「自立」はどのような意味になるか?私は「自ら考えて行動すること」と定義しています。

私はマネジメントを「成果を目指して行動する」と定義していますから、自立はマネジメントの基礎になります。

では「自ら考え行動する」の「考える」とは何でしょうか?これも明確にされないままに使われる言葉です。

それを明確にするために「考える」と「悩む」の違いを定義してみました。

考える ⇒多様な視点によって問題の定義・解決を行うこと
悩む  ⇒視点がないため神経は使っているが思考が働いていない状態

つまり、「考える」とは紙に書きだしたり、口にすることができる行為です。

たとえば研修で「○○はどう思いますか?」といった時に「全く思いつきません」とか「見当もつきません」という人がいますが、それを「考えていない」状態と定義します。

すると考えるためには多様な視点を持つこと、語彙力を高めることが重要だという結論になります。また言葉が精密であるほどものの見方が具体的になり、行動につなげやすくなります。

そこでビジネスシーンで使用されるごく当たり前の言葉をきちんと定義することが大事だということです。

研修が自立を目指すものであるならば、考えるための切り口、つまり仕事に直結した具体的な視点をできる限り伝え、それで複雑な現象を「考えて」もらうことが良いと思っています。

視点とはいわば「ものの見方」です。視点が変われば行動が変わります。行動が変われば結果も変わってくると思います。

言葉の定義は人それぞれです。上記の意味と違う定義を与えている人もいると思いますが、それはそれでその人にとって正しい定義です。

社会的概念に正解はありませんが、有用性が高いものがより優れているというのが基準です。これを「理論の説明能力」といいます。定義は一番小さな「理論」です。

成果が出ているなら定義の修正は必要ありませんが、より大きな成果が出る物の見方を常に追求する必要があります。

投稿者: 株式会社TMAコンサルティング

2017.02.06更新

デザイン思考を実践するための自分自身の原則

1. 「何を」ではなく「なぜ」を問う:「なぜ」を問うことは問題の枠組みを見直し、制約条件を定め直し、より革新的な答えを切り開く機会となる。与えられた制約を受け入れるのではなく、目の前の問題が解決に値するかどうかさえ疑うべきだ。間違った質問に正しい答えを見出すほどムダなことはない。

2. 目を見開く:人は重要な物ごとに気づくことなく生活の大半を送っている。だから「普通のこと」を観察することには意味がある。偉大なデザイン思考家は「普通」を観察することを習慣にしている。

3. 視覚化する:観察やアイディアは視覚的に記録する。視覚化することで言葉や数字だけを頼りにする場合とは異なる視点で問題を見ることができる。

4. 他者のアイディアをもとにする:アイディアが特定の人だけのものとなると次第に古く、もろくなっていく。逆にアイディアが組織内を駆け巡り、変更、結合、進化を遂げることで良くなることが多い。「いかなる個人よりも全員の方が賢い」と考えるべきだ。

5. 選択肢を決める:最初に浮かんだアイディアで満足しないようにする。多様な選択肢がないということは発散的思考が十分ではないということ。そのアイディアは漸進的な物であり模倣されやすいだろう。新しい選択肢を探すには時間がかかるがそれだけの価値がある。デッドラインという制約をうまく使いこなして良いアイディアを見つけよう。

6. ポートフォリオのバランスを取る:デザインのプロジェクトの進行とともに記録をすることが大切。記録が残っていれば自身の貢献が明らかになる。

7. デザイン思考の原理はだれでも実践でき、あらゆる活動分野に拡張できる。人生もデザインすることができる。人生のあらゆる結果をあらかじめ予測することはできないが優秀なデザイン・チームのように目的意識を持つことは可能。人生をプロトタイプと考えれば実験によって視点や方向性を変えることができる。

投稿者: 株式会社TMAコンサルティング

2017.02.03更新

デザイン思考の抄録第三弾です。ここではデザイン思考を実践するための組織の原則をまとめます。

ティム・ブラウン著『デザイン思考が世界を変える』抄録(3)

デザイン思考を実践するための組織の原則

1. スタートから関わる:デザイン思考は発散的思考に始まる。選択肢の幅を狭めるのではなく、あえて広げようとする。だからR&D活動の初期段階からデザイン思考家を戦略的マーケティングの意思決定に参加させるべき。デザイン思考家は上流と下流の橋渡しを行う役割を担う。

2. 人間中心のアプローチを尊重:デザイン思考は統合的アプローチだが人間中心の視点を持つことが大切。人間に焦点を合わせることで画期的なアイディアを生み出し、受け入れられる市場を見つけやすくなる。最初に行うべきことはイノベーション活動を行う者と対象となる顧客の距離を縮めること。膨大なデータは現場に行くことの代わりにはならない。

3. 早めに何度も失敗する:最初のプロトタイプ製作の速さはイノベーション文化の活力を示す。早い段階で失敗し、それを学習する限り、失敗は悪いことではない。安価で荒削りなプロトタイプ製作を素早く行うことが適切な創造プロセス。しかし、プロトタイプは社内ではなく対象顧客によって試されるべき。プロトタイプは検証可能でなければならないが実物である必要はない。形式にこだわる必要はない。

4. プロの手を借りる:組織の外に目を向けてイノベーションの機会を拡大することがよいこともある。顧客、新規パートナー、各種プロフェッショナルとの共同作業で新たな機会が見つかるかもしれない。また意外な方法で世界に向き合う極端な人々に出会いインスピレーションや洞察を得ることも重要。彼らは既存顧客の基盤に隠れがちな問題を明らかにしてくれる。

5. インスピレーションを共有する:生産性向上のためだけに社内ネットワークを活用するのではなく、「着想」に役立てる方法を考えるべき時が来ている。ネットの普及で人と人が直接顔を合わせることの価値が見落とされがちになっているが、それは間違い。一日の終わりに目に見える成果が得られるようなネットワークのあり方を考えるべき。

6. 大小のプロジェクトを織り交ぜる:イノベーションは「数撃てば当たる」と捉えるべきもので多種多様なアプローチが必要。短期的漸進的なものから長期的・革新的なものまで多様なアイディアのポートフォリオを管理するべき。活動の中心は漸進的アイディアの探求になるが、革新的アイディアにも目を向けなければ不意打ちを食らう恐れがある。

7. イノベーションのペースに合わせて予算を組む:デザイン思考にはハイペース、乱雑、無秩序と言う特徴がある。だから通常の予算サイクルや社内手続は足かせになる。予算配分を機械的に行うのではなく、柔軟に資金投入ができるようにするべきだ。

8. 才能の発掘にあらゆる手を尽くす:デザイン思考家は常に不足している。プロトタイプ製作が得意そうな人、チーム作業で力を発揮しそうな人を社内に見つけ、面白そうなプロジェクトに早い段階から関わらせるようにするべき。

9. サイクルに合わせてデザインする:デザインのプロジェクトは時間がかかる。中心的なメンバーがプロジェクト全体を遂行できるように人事に配慮する必要がある。

(つづく)

投稿者: 株式会社TMAコンサルティング

2017.02.02更新

IDEOのデザイン思考の提唱者、ティム・ブラウンの著書の抄録第二弾です。
デザイン思考は製品そのものではなく価値をデザインする考え方です。
今回は、「プロトタイプ」「物語」「経験」といった概念が解説の中心になります。価値をデザインして成果をあげるための具体的視点が説明されています。

ティム・ブラウン著『デザイン思考が世界を変える』抄録(2)

40. クライアントをデザイン経験に参加させることがデザイン思考を広めるのに役立つ。

41. あらゆるデザイン・プロセスはさまざまな期間を循環する。実験とひらめきを繰り返す曖昧な期間、大きなアイディアに思いを巡らす期間、細部に集中する期間。

42. デザイン思考は山から山へと優雅にジャンプするようなものではなく、私たちの気質やコラボレーション能力を試すものである。

43. 選択肢を生み出すには発散的思考が、選択を行うには収束的思考が実用的。

44. デザイン思考家のプロセスは発散的思考と収束的思考をリズミカルに行き来する。行き来を繰り返すほど曖昧さが消えて緻密になっていく。

45. 機能過多なデザインが多い。機能過多とは本来シンプルな製品に価格と複雑さを増すだけの不要な機能を詰め込むという意味。

46. 「分析」と「綜合」という概念。分析的思考がなければ経営管理はできない。しかし、創造プロセスでは綜合、つまり部分をつなぎ合わせてアイディア全体を生み出す集約的行為が必要になる。「分析」と「綜合」は同じぐらいに重要。

47. 膨大な生の情報から価値あるパターンを抽出する「綜合」という行為は基本的にはクリエイティブな行為になる。

48. 個別の情報が一貫性のある刺激的な物語へと綜合されると、もう一段高いレベルの綜合が始まる。たとえば低価格と高品質の綜合。

49. 発散的プロセスと収束的プロセス、分析的プロセスと綜合的プロセスの間を絶え間なく行き来するのがデザイン思考の種。

50. クリエイティブ・チームには間違いを犯す時間・空間・予算を与えるべきだ。

51. リスクに対する許容性は企業のビジネス戦略だけではなく、企業文化とも大きな関わりがある。

52. アイディアへのアプローチ原則:①最善のアイディアは組織全員が関わる場合に生まれる ②変化する外的要因にさらされる人々が最も適任 ③アイディアの良し悪しを発案者がだれかで判断しない ④口コミを生むアイディアが良い ⑤上層部のリスク許容度を明確にする ⑥組織に方向感覚をもたらす包括的目標を明確にする

53. 提案を行動に移す明確なメカニズムがないために結果的に何も変わらないことも多い。必要なのは組織のトップ近くにいる人々が真剣に取り組むこと。

54. 実験意欲と楽観主義は対をなす文化。

55. ブレーンストーミングは体系から脱却する体系的手法。慣れが必要。

56. デザイナーが絵の描き方を学ぶのはアイディアを「表現」するため。

57. デザイン思考の発散的・探究的段階ではデッドラインが重要な意味を持つ。経験豊富なリーダーはデッドラインを利用して「選択肢」を「決断」に変える術を知っている。

58. あらゆるプロジェクトには制約がある。技術的制約、スキルの制約、知識の制約など。しかし、最も厳しい制約はおそらく日程の制約だ。

59. インターネットがいくら発達しても多種多様な可能性の中から一つの真実を導き出し、詳細な分析を綜合して全体を築き上げるアルゴリズムが現れない限り、デザイン思考家たちの活躍する場はなくならない。

60. デザイン思考は芸術でも科学でも宗教でもない。デザイン思考は統合思考を行う能力(相反する複数の考えから新しい解決策を導き出す能力)。

61. 相反する考えを対比させて新しい解決策を導く思考ができる人は、ひとつの考えしか追えない人よりも困難な問題に取り組むときに優位に立てる。

62. 経営者の資質とはデザイン思考家の資質と同じ。

63. プロトタイプ製作の定義をプロセスのもっと初期段階にまで拡大する必要がある。

64. デザイナーでなくてもプロトタイプ製作の習慣を作ることはできる。

65. プロトタイプ製作は新しいアイディアを生み出し、推進する上ではるかに効果的。

66. プロトタイプ製作はむしろ結果をより早く生み出すことに役立つ。さまざまなアイディアを同時に探索することもできる。初期のプロトタイプは簡素でラフで安上がりでなくてはならない。アイディアに大きく投資するほど、そのアイディアにのめり込むことになる。

67. プロトタイプはフィードバックを得てアイディアを前進させるのに必要な時間、労力、投資だけをかけるようにするべき。

68. プロトタイプ製作の目的は実用的な模型を作ることではない。アイディアを形にし、強みと弱みを明らかにし、より精巧で緻密な次世代プロトタイプの方向性を明らかにすること。だから、プロトタイプの範囲は絞らなければならない。

69. 「必要最低限のプロトタイプ製作」とはプロトタイプから何を学びたいかを把握し、その目的を満たせるだけの精度で製作するということ。

70. 形にしてアイディアを模索、評価、促進できるものであれば何でもプロトタイプといえる。

71. シナリオもプロトタイプの一形式。シナリオは物語の一種で想定される将来の状況や状態を言葉や絵で説明するもの。シナリオをアイディアの中心に据えることで技術的・外見的な細部に迷い込むのを防ぐ働きがある。

72. 例―旅のプロセス:「駅に向かう」「駐車場を探す」「切符を買う」「ホームを探す」といった10のステップで成り立っている。

73. 現代の複雑なアイディアではプロトタイプを野に放ち、どう生き残り、順応するかを確かめる必要がある。

74. 新しいビジネス戦略、ビジネス契約、組織のデザインといった抽象的課題についてもプロトタイプ製作の果たす役割はある。

75. 組織は環境変化に合わせて進化しなければならない。プロトタイプはこうした問題にも役立つ。

76. 世の中をプロトタイプ化する。

77. プロトタイプの展開には物語と自分自身とのかかわりを人々に理解させるために何度も物語を繰り返す必要がある。人々の行動を変えるまでにはさらに繰り返さなければならない。

78. 組織は継続的変化が避けられない。そしてあらゆるものはプロトタイプでしかない。良いプロトタイプとは完璧に動作するものではなく、目的・プロセス・自分自身について何かを教えてくれるプロトタイプだ。

79. アイディアをプロトタイプにすることで手痛いミスを防ぐことができる。早い段階でアイディアを複雑化させたり、見込みのないアイディアに固執することを防ぐ。

80. プロトタイプはチームが何かを学び取り、次の段階に進むのに最低限必要な精度でアイディアを形にする。

81. デザイナーには設備の整った作業場が必要かもしれないが、デザイン思考には必要ない。

82. プロジェクトが進むにつれてプロトタイプの数は減り、精度が上がっていく。

83. 細心の注意で経験がデザインされなければ機能そのものが台無しになる。

84. 最良の経験とはサービスの提供者によって現場で提供されるものであり、実行が全て。

85. 経験とはより深く、有意義なものであり、受動的な消費ではなく能動的な参加を含む。

86. 20世紀後半の受動的消費の時代から自らの経験に能動的に参加する時代へと移りつつある。

87. 現代の企業はもはや人々を受動的な消費者として扱ってはいられない。

88. 人々に行動を変えさせるのは難しい。だから、慣れ親しんでいる行動を元にする方法が良い。

89. 顧客の経験価値をあげるには、通常の枠組みを超えて顧客一人一人に合わせたユニークな経験をデザインしなければならない。

90. 経験は大量生産された製品や標準化されたサービスとは異なり、特別な経験や自分専用の経験と感じられてこそ価値を発揮する。しかし、多くの場合、経験の提供者がタイミングよく特別なサービスや適切なサービスを付加できるかどうかにかかっている。

91. 経験価値文化とは自発性の文化である。

92. 私たちは物語を通じてアイディアに文脈や意味を与える。デザイン思考では人間の物語の能力が重要な役割を果たす。

93. 私たちがデザインしようとしているのは「名詞」ではなく「動詞」である。例―「電話(物)」、「電話をかける(経験)」

94. 優れた物語の根底にはアイディアによってニーズを強力に満たす方法を示す中心的な筋書きがある。

95. 最終製品が物語そのものである場合もある。

96. デザイン思考家の視点からは新しいアイディアに耳を傾けてもらうには価値のある物語を説得力ある方法で伝える必要がある。

97. 効果的な物語は時間と言う要素を利用してデザイン思考の総合的プログラムを前進させるキャンペーンの一部。そこには開始と終了と言う二つの重要な瞬間がある。

98. 組織全体にわたる変化を実現するには体系的なアプローチが必要だ。

99. デミングが広めた品質活動のようにデザイン思考も体系的に適用可能な管理アプローチへと転換できる可能性はある。

100. 顧客をより深く理解できればより効果的にニーズを満たすことができる。またビジネスの世界ではアイディアは収益性のテストを潜り抜けなければならない。

101. 消費者は新たな欲求を抱いている。ブランドに対して今までと異なるつながりを持ち、提供商品の決定への参加を望んでいる。購入後にも関係を保ちたいと思っている。

102. 変化は三つのレベルで起きている。①製品とサービスの間の境界にブレが生じている ②製品サービスが複雑なシステムへと変化する中でデザイン思考が新たな規模で適用されつつある ③消費の限度の時代が訪れつつある。

103. ある意味では全ての製品が既にサービスの一面を備えている。

104. 逆にサービス企業が将来的なイノベーションに投資する文化はあまり見られない。

105. 「デザイン」は満足できる経験を提供するためのもの。「デザイン思考」はだれもが対話に参加できる多極的な経験を生み出すためのもの。

(つづく)

投稿者: 株式会社TMAコンサルティング

2017.02.01更新

この数年で「デザイン思考」という言葉が一気に広がりビジネスシーンの常識になりました。
デザイン思考は米国のデザイン・コンサルティング会社のIDEOの提唱するコンセプトです。そこでIDEOのCEO、ティム・ブラウンの著書を4回に分けて整理したいと思います。
デザイン思考は知識労働の一般的なフレームワークになる可能性を秘めています。

ティム・ブラウン著『デザイン思考が世界を変える』抄録(1)

1. 「デザイナー」は製品が完成すればプロジェクトを終える。全体を見据える「デザイン思考家」は販売店に対して販売戦略まで立案する。

2. デザイン思考家は本来デザイナーが真っ先に解決すべき問題。製品の外観などのデザインは開発プロセスの後半に先延ばしする。

3. デザイン思考家はプロセスを進める唯一の最善策など無いことを知っている。

4. 「着想」‥ソリューションを探るきっかけになる問題や機会、「発案」‥アイディアを創造・構築・検証するプロセス、「実現」‥アイディアを市場へと導く行程。

5. デザイン思考は探求のプロセス。途中で必ず予期せぬ発見がある。

6. IDEOには「失敗は成功への早道」という合言葉がある。

7. 制約を喜んで受け入れるのがデザイナー。最良のデザインは極度の制約の中で生まれることが多い。

8. 美術館のショップで売れるおしゃれな商品より、安価なキッチン用品や既製服を作る方がはるかに難しい。

9. アイディアには「技術的実現性」「経済的実現性」「有用性」の三つの制約がある。デザイン思考家はこの三つのバランスを取ろうとする。

10. 三つの制約条件は対等なわけではない。

11. 基本的な人間のニーズに重点を置くことがデザイン思考の特徴。

12. テクノロジーへの依存は非常に危険。技術的イノベーションが投資した時間や資源に見合うだけの利益をもたらすケースは比較的少ない。

13. 短期的な利益に的を絞るとイノベーションを漸進的手法に置き換えてしまう。すると「お金がない人が人目を引くために要りもしない品物を買う」ように消費者を説き伏せることになる。

14. デザインプロジェクトには制約やデッドラインがある。開始があり中間点があり終了がある。

15. プロジェクト概説書には思わぬ発見、予測不能性、運命の気まぐれの余地を程よく残すのが良い。

16. あまりに抽象的な概説書はプロジェクトを五里霧中に追いやる危険性があるが制約が厳しすぎると結果は必ず漸進的で平凡なものになる。

17. 優れた概説書は目標を高く掲げて大成功する組織と程々の成功する組織との違いを生み出す。

18. デザイン思考はテーブルの両側にいる人々が実践すべき原理。

19. 今やデザインは幅広い問題に対応するようになり、イノベーション・プロセスの上流に移動し始めている。オフィスで黙々と形態と機能について考える孤独なデザイナーは異分野連携チームに勝てなくなってきている。

20. IDEOには「いかなる個人よりも全員の方が賢い」との格言がある。

21. 個人が異分野連携で能力を発揮するには二次元の強みを持つこと、いわば「T型人間」であることが必要。

22. デザイン思考家とは「T」の横軸を備えた人。

23. 巨大なチームを一つ作るのではなく、小さなチームをたくさん作る。

24. 着想段階では小規模で集中的なグループが必要。

25. 必要なのは実験を行い、リスクを冒し、能力を最大限に発揮できる社会的・空間的な環境。

26. デザイナーの「着想」「発案」「実現」のスキルを組織全体に広める必要がある。特にデザイン思考を“上流”、つまり戦略的意思決定が下される重役室に移動させる必要がある。

27. 今日では、デザインはデザイナーに任せておくには重要すぎる。

28. デザイン思考家にとって正しい行動や間違った行動というものはない。あるのは意味のある行動だけ。

29. デザイナーの仕事はドラッカーの言うところの「ニーズを需要に変えること」に尽きる。

30. ヘンリー・フォードの言葉:「顧客に何が欲しいか?と尋ねたら、『もっと速い馬が欲しい』と答えただろう」

31. 成功するデザイン・プログラムの三つの要素―「洞察」「観察」「共感」

32. 「洞察」―他者の生活から学びとる。この段階はその後のエンジニアリング段階に匹敵するほど重要。だから、あらゆるところから洞察を得る心構えが必要。

33. 「観察」―人々のしないことに目を向け、言わないことに耳を傾ける。観察では量より質が重要になる。異なる生き方、考え方、消費習慣を持つ利用者に注目する。

34. 「共感」―他人の身になる。デザイナーは自らの基準や期待を一般化してはいけない。

35. 事例:病院側は患者の実際の経験を、「保険確認、治療の優先順位づけ、ベッドの割り振り」の問題としか見ていなかった。

36. 多くのデザイナーは市場について多くの個人の集合と考える。デザイン思考家は全体は部分の合計より大きいと考える。

37. 「デザイナーは消費者のために創る」から「消費者と共に創る」へと進化し、さらに「消費者自身が創る」段階への模索が始まっている。

38. 今のところ、最も大きな機会が潜んでいるのは「企業が新製品を作り消費者が受動的に消費する」という20世紀的考え方と、「消費者自身が必要なものすべてをデザインする」という未来的ビジョンの中間の領域。

39. 消費者の幸福、安らぎ、快適性を考えることが企業を成功に導く。

(つづく)

投稿者: 株式会社TMAコンサルティング

2017.01.27更新

著者のアル・ライズはジャック・トラウトと共に「ポジショニング」という重要な考え方を広めた人です。ポジショニングを知らなければマーケティングは語れないというほどの影響力がありました。そして本書はポジショニング戦略の解説的内容になっています。自社の価値提案が「落とし穴」にはまらないようなチェックリストと考えるとよいと思います。

アル・ライズ/ローラ・ライズ著『ブランディング22の法則』抄録

1. 拡張の法則:「ブランドの力はその広がりに反比例する」 多くの企業がブランドのコンセプトを頼りにラインを延長させようとして失敗している。顧客はブランドの範囲が狭く、ただ一語で識別できるブランドを望む。ライン延長は短期的には売り上げを伸ばすが、長期的にはブランド力を低下させる。

2. 収縮の法則:「焦点を絞り込む時、ブランドは強力になる」 ブランドを拡張するより収縮させる方が良い結果が生まれやすい。ところが多くの企業はブランドを拡張させようとして失敗している。成功企業は焦点を絞り込んでチャンスをつかんだ。良い結果は焦点を絞る時に生まれる。

3. パブリシティの法則:「ブランドは広告によってではなくパブリシティによって生まれる」 パブリシティとはメディアに好意的に取り上げられること。そのベストな方法は新しいカテゴリーにおける一番手になること。メディアは新しいもの、強烈なものを報じたがるのであり、必ずしも優れたものを報じるわけではない。今日、ブランディングに役立つのはパブリシティであって広告ではない。多くの企業が広告を主要なコミュニケーション手段と考える間違いを犯している。

4. 広告の法則:「いったん誕生したブランドは、その健康を維持するために広告を必要とする」 パブリシティが成功し、もはや新たに語るべきニュースが無くなった時こそ広告の出番。特にリーダー企業は広告予算を投資と考えるのではなく、競合の攻撃から生じる損失を防ぐ保険と考えるとよい。そして広告では自社製品のリーダーシップを強調するべきであり、品質の部分的な一面を強調するべきではない。広告は強力なツールだが、それは生まれたてのブランドがリーダーシップを築くためではなく、確立したリーダーシップを維持するための手段。

5. 言葉の法則:「消費者の頭の中にひとつの言葉を浸透させるようにする」 ブランド構築のために見込み客の頭の中にひとつの言葉を刷りこませるように努力を集中すべき。それは他社が使っていない言葉であること。いったん言葉が浸透すると競合相手がその言葉を奪い取ることはほとんど不可能になる。しかし、刷りこみに成功したブランドがそのベースを広げようとする落とし穴にはまることが多い。大事なのはブランドを拡張することではなく市場を拡張すること。「ブランドの焦点を絞り、消費者の頭の中にひとつの言葉を刷りこむことでどれだけの市場が想像できるか」と問うのが正解。

6. 信用力の法則:「あらゆるブランドの成功のカギを握る要素は“本物”の訴求」 顧客は懐疑的であり製品の訴求を容易に信用しない。しかし、「本物である」ことの主張は効果的。そしてリーダーシップこそ本物であることの信用力確立の近道。信用力はパブリシティを活用しようとする文脈ではとりわけ効果的。どんな小さな市場であっても単なる便益を売り込むという間違いを犯してはならない。いったん確立したリーダーシップの位置は容易に失われることはない。

7. 品質の法則:「品質は重要だがブランドは品質だけで築かれるものではない」 品質はあいまいな概念で他社との区別が必ずしも明確ではない。品質についての認識、評価基準は買い手の頭の中にある。強力なブランド構築には買い手の頭の中に強力な品質イメージを築かなければならない。高品質ブランドを構築するには、焦点を絞り、優れた名前をつけ、高い価格と組み合わせる必要がある。

8. カテゴリーの法則:「ブランドではなくカテゴリーを売り込む」 最も効果的なブランディングとは新たなカテゴリーの創造。焦点をゼロにまで絞り込み、全く新しい何かを始めること。それにはカテゴリーの先取りと売り込みを同時に行う必要がある。一番手の企業はカテゴリーを先取りできる、そしてリーダーになったら競合ブランドと戦うのではなく競合カテゴリーと戦うべきである。競合ブランドの存在はカテゴリーのパイの拡大に有益。

9. 名前の法則:「結局のところブランドとは名前である」 ブランドが短期的に生き残るためにはユニークなアイディアやコンセプトが必要になるが、長期的に残るのはブランド名。しかし、多くの企業はブランド名という重要資産を捨て、ライン延長方式による総称的な名前を選ぼうとする。今日ではあらゆる商品がコモディティ化して、ブランド名がなければその違いが分からない。

10. ライン延長の法則:「ブランドを破壊する最も簡単な方法は、あらゆる商品にそのブランド名をつけること」 あらゆる商品に同じブランド名をつけるというライン延長の悪例は数多くの業界で見受けられる。ライン延長を行う場合には、既存顧客がどう思うかを考えるべき。

11. 協調の法則:「カテゴリーを築くには競合ブランドの参入を歓迎すべき」 カテゴリー内の選択肢は需要を喚起する。ライバルと言う選択肢がなければ顧客はそのカテゴリーに懐疑的になる。だからカテゴリーのリーダーは市場シェアを根こそぎ奪おうとするべきではない。またブランドそれぞれが独自の絞り込みを行うことがカテゴリーの幅をさらに広げることになる。二大ブランドの存在、類似業者の集積といったカテゴリー内での健全な競争は多くの顧客をもたらすことになる。ライバルとの協調と競争のバランスが大切。

12. ジェネリックの法則:「失敗に至る一番の近道はブランドに総称的な名前をつけること」 多くの企業が大きくて広がりのある総称的な名前を選んで失敗している。総称的な名前を持つ成功企業は一番手であることで成功したのでありマネをするべきではない。総称的な名前はライン延長の落とし穴にはまる原因ともなる。

13. 企業の法則:「ブランドと企業には大きな違いがある」 多くの場合、ブランド名を企業名より重視すべき。企業はブランドを生み出す組織体であってブランドそのものではない。ベストなブランディング戦略は企業名をブランド名として使う方法。そうでなければブランド名を前面に出して社名は小さく出すこと。企業名はあくまでも脇役として考える。

14. サブブランドの法則:「ブランドがサブブランドの導入で破壊される場合がある」 典型的なライン延長戦略にもとづいてサブブランドを導入するのは誤り。多くの場合、顧客の頭の中にあるブランドのイメージと一致しない提案を行うことになる。ブランドには典型的な顧客像というべきものがあり、サブブランドはそれを正反対に導こうとする考え方。市場に後押しされないブランティングのコンセプトは何の成果も生まない。

15. 兄弟の法則:「第二のブランドを発信させるには時と場所を選ばなければならない」 第二のブランド戦略を誤ると既存ブランドのパワーがそがれることもある。第二のブランドと既存ブランド同士が競争し合うようなことにならないよう強い管理統制が必要。兄弟ブラントは共通の商品分野に焦点を合わせるがそれぞれ一つの特性を選んでセグメント化し、ブランド間に厳格な区分けをしなければならない。そして似通っていないブランド名を付けることも重要。兄弟ブランドを作るということは新カテゴリーを創出するということ。

16. 形状の法則:「ブランドのロゴタイプは目にフィットするようにデザインする」 ロゴは見やすく読みやすいことが重要。多くの企業がロゴの役割を過大評価している。多くの努力は顧客の頭の中でブランドのイメージを作りだすことに成功していない。効果的な証票となる単純なシンボルは数えるほどしかない。

17. 色調の法則:「競合企業と反対の色を使うべき」 色について第一の選択権はリーダー企業にある。リーダーはそのカテゴリーに最も似つかわしい色を選ぶが、その他の企業はそれとは対極の色を選ぶべき。

18. 国境の法則:「ブランドに国境はない」 成長するには危険を冒してもライン拡張策を取るしかないという考え方は間違い。グローバルブランドの構築が正解となる。国境を超えるとブランドの価値が高まることが多い。グローバルブランドになるには一番手であることと商品イメージが自国の評価と合致していることが必要。

19. 一貫性の法則:「ブランドは一夜では築けない。成功は何十年単位で測定される」 一番頻繁に破られるのが一貫性の原則。ブランドはそれが何かを表すものでない限り人々の頭の中に入っていかない。ブランドは同じところにとどまるべきもの。一貫性の欠如はブランドの破壊をもたらす。企業は自らのブランドの境界線をはっきりと限定すべき。

20. 変更の法則:「ブランドは細心の注意を払えば変更できる場合もある」 変更の法則はブランディングの法則の最大の例外。ブランドが弱体でイメージが浸透していない場合、価格帯を下げて利益を確保する場合、うまみの少ない市場で変化の予兆がある場合などは変更が有益なこともある。ただし、変更には細心の注意が必要で顧客の頭の中をしっかりと理解しなければならない。

21. 寿命の法則:「永遠の命を持つブランドは存在しない」 あらゆるブランドがいつか死滅する。滅びつつあるブランドにではなく将来性のある新たなブランドに投資すべき。

22. 特異性の法則:「ブランドの最も重要な側面は一つの物を追求するひたむきさ」 特異性を喪失するとブランドは弱体化する。ブランドとは顧客の頭の中に企業が刷りこんだただ一つのアイディアないしはコンセプト。それはとても単純でありながらやっかいなものでもある。

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投稿者: 株式会社TMAコンサルティング

2017.01.25更新

宮田識氏はキリンビバレッジの『生茶』のリニューアルを主導した一流クリエイティブディレクターです。佐藤可士和氏、奥山清行氏、佐藤オオキ氏、水野学氏など一流のクリエイティブディレクターの著書で強調されていることはよく似ています。いずれもデザイン技術よりもものの見方やコンセプトについて多面的に語っています。
クリエイティブディレクターの視点はあらゆる仕事の定義に有益であると思います。たとえばISO9001の品質の定義を深掘りするにはこうした視点が不可欠で、それなしでは柔軟性のないシステムになり形骸化しやすいと思います。


宮田識『Draft宮田識 仕事の流儀』抄録

1. 準備こそ勇気の源。準備が足らないから弱くなる。勝負するための手立てを持っていなければダメ。仕事で人にあう時にはあらゆる準備が必要。

2. 今日会う仕事相手と何を話すかを考える。それにはこの仕事に対して自分がどうしたいのかを整理する。当然そこには自分の気持ち、生き方まで入ってくる。

3. まずは相手を知る。会いに行くときは自分が知りたいことは何か?それを引き出すにはどんな質問をすればよいかを考える。

4. レイアウト、色を付ける、形を決めるという一般的なデザインのイメージにとらわれない。表現としてのデザインにとらわれすぎない。

5. 若いデザイナーには勇気が必要。流ちょうに話すことではなく、自分の思いを言えるかどうかが大切。震えてもいいから最初の一歩を踏み出す。

6. 努力がなかなか実を結ばず、何かのきっかけで突然伸びることがある。きっかけをつかむには常日頃からアンテナを張っていなければならない。

7. きっかけはいつ来るかわからない。若いころにチャンスが来る人もいれば40歳、60歳でチャンスをつかむ人もいる。

8. 「おかしい」「気になる」という感覚が大事。こうした気づきから知識が広がり、それらがつながり、自分の中の世界観が出来てくる。

9. デザインはジグソーパズル。大勢がそれぞれの力を合わせ、そのすべてがうまくはまらないといけない。

10. 狭義のデザインとは色、形、文字などの美しさ、見え方や伝え方を考えるスキルとしてのデザイン。広義のデザインとは、幸せな生き方や理想の社会について考えること。色や形の前にまず世界観がある。

11. デザインとは何かという前提が違えば成功と失敗の定義も違ってくる。

12. 毎日の仕事に振り回されていてはダメ。スポーツ選手は試合以外でも厳しい練習をしている。それに比べてデザイナーは甘い。「どれだけ練習したか?」ということ。

13. 人工知能の進歩でデザインを取り巻く状況は激変した。「デザインとは何か?」を改めて自分に問いかける時期にきている。

14. デザイナーはデザインの基本的な歴史や技術、知識をもっとしっかり学んだ方が良い。原則を知ることはとても大事。

15. たとえば、デザイナーの仕事の原点である「文字」の書体成立の経緯すら知らない人が多い。原則を知らずに応用に走る傾向がある。

16. デザイナーはデザインのプロとして基本を見なおすべき。きれいな線が引く、色を合わせる、という基本に立ち返って学び直す。

17. こなすだけの仕事にならないためにクライアントとの関係づくりは大切。顧客企業には目的があり、制約条件がある。顧客企業の目的を深く理解して良い関係を作る。

18. 表現したいことと実際にできることは違う。技術が足りなければ勉強するしかない。勉強といっても難しいことではない。見て、読んで、聞いて、書いて、そこから何かをつかむ。ただし続けることが大事。

19. どのデザインがいいかも大事、どう決めるかをデザインすることも大事。デザインが決まらない理由は、決めるべき人やキーマンにリーチ出来ていない状態。

20. 協調性を持つ若者は伸びる。自分の居場所を自然に見つけることができるから。協調性を持つ人は自分の役割を自然に探しだす。

21. 聞くことが個性を作る。質問の仕方で答えは変わる。聞くことが積み重なって自分の個性や表現が作られていく。

22. ブランディングで最も大切なのは作る人の気持ち。

23. 相手を知る努力を怠っていたらいい仕事はできない。

24. 一発OKが一番良いが、ダメ出しは気づきのチャンスでもある。

25. 目を肥やすにはどうすればいいか。まずは数多くの事例を見ること。

26. デザインする力は誰にでも必要。工場で働く人、売り場の販売員、会社の経営者もデザイナー。

27. 誰もが何かをデザインしている。自分が何をデザインするのかを考える。

28. 今必要なのはビジネス全体をデザインし直す視点。

29. 信長も空海もクリエイティブディレクターだった。

30. クリエイターにとって感性が重要なのは間違いないがニーズや市場を理解する理性も大切だ。

31. 特にクリエイティブディレクターは左脳的な部分が重要。今後はデザイナー出身ではない左脳タイプのクリエイティブディレクターがたくさん増えるかもしれない。

32. 基礎となる思想・考え方と優れた感性を持ち合わせていればクリエイティブディレクターに絵をかく技術は必要ない。

33. 感性を磨くには最高の「本物」をたくさん見るとよい。

34. クライアントの考えがまとまっていない場合も多い。だがクライアントとデザイナーがお互いに分かり合っていればこのやっかいな前工程をうまく処理できることもある。クライアントとデザイナーが一緒に考えることが大切。

35. 自分が今考えていることが間違っているかどうかを知るには判断材料がたくさん要る。だからもっと勉強してほしい。「なぜもっと本気でやらないんだろう」と思える人が多い。

36. 勉強しないのに独立しようとするデザイナーがいる。「苦労は覚悟の上です」というがデザイナーとしてしなくていい苦労はする必要がない。不要な苦労を選び、必要な苦労を避けるのはなぜか。

37. ルールや制約を挑戦しない言い訳にしない。特にクリエイターの側が自分で勝手なルール、限界、壁を設定することが怖い。クライアントが深く考えずに言ったことをうのみにしてしまう若い人が多い。

38. 成功するまでやり切ると結果的に失敗が無くなる。

39. 好きなことを突き詰める。そこから自分らしさが生まれる。

40. 「表現」より「考え方」にこだわる。考え方は世の中の10歩先を行くけれど表現は1歩先ぐらいでちょうどいい。

41. いい仕事をするには発言力が必要。勉強しなければ発言力は持てない。発言力とは提案力のこと。発言力がなければ言われるがまま仕事をこなすだけになる。

42. 提案力とは見聞きし学んだことをつなげたり広げたりして何らかの方向性を見つける力。勉強しなければ提案力は養えない。

43. 良いデザインをするためにはクライアントと対等のパートナーになる必要がある。複雑なことをわかりやすく整理してくれる、本質をズバリと言ってくれる、解決策を提案してくれる。こんなデザイナーならばクライアントは喜んで付き合ってくれるはず。

44. 相手のことを知るために一生懸命勉強し準備する。自分の考えをしっかり持つ。時には相手と戦う。それでこそクライアントと対等になれる。それには普段の生き方が大事。

45. 良いデザインとは何か。社会に必要とされ役立ってこそ良いデザイン。

46. 一日一日、一つの仕事をやり切る、やり尽くす。その生き方そのものが仕事の流儀になる。

 仕事

 

 

投稿者: 株式会社TMAコンサルティング

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