浅沼宏和ブログ

2021.02.18更新

人事コンサルタントの西尾太氏の著書・『年収基準』が注目されています。

タイトル名が示すように本書では現在のビジネスパーソンの年収の相場観が示されています。

本書によると従来の日本の人事制度での年収相場観は以下の通り。

・補助・育成クラス(新人):年収240万円~ *成果加算30万円程まで
・自己完遂クラス(メンバー):年収300万円~ *成果加算50万円程まで
・チーフクラス:年収360万円~ *成果加算70万円程まで
・主任クラス(PJリーダー):年収420万円~ *成果加算70万円程まで
・課長クラス:500~700万円 *成果加算100万円程まで
・部長クラス:700~950万円 *成果加算150~250万円
・役員・本部長クラス:950~1200万円 *成果加算200~400万円
・社長・上級役員:1200万円~ *成果加算300万円

といった感じです。

業界差・個別の差はあるでしょうが優良中小企業から上場企業の多くの会社に当てはまっていると思います。零細ではもう少し低めに見る必要があるでしょう。

これに対し、西尾氏はこれからの年収基準として次のように整理しなおしています。

・「誰がやっても同じ結果が出る仕事」:年収250~300万円
・「優秀なプレイヤー」:年収400~500万円
・「マネジメントできる」:年収500~700万円
・「高度なスキルを持つ」:年収800万円以上
・「いそうでいないレベル」:年収1000万円以上 *社長・上級役員を含む

とてもシンプルですが、この基準が示しているのは「自分で考える」要素、「責任を負う」要素を増やさなければ年収は500万円が上限になるということです。特に、「言われたことだけをやればいい」と考えている人は、年収300万円で頭打ちになってしまうということです。ビジネスパーソンはこうしたリスクを押さえておく必要があります。

当社が提起する「ハイブリッドワークライフ」は、人生を豊かにするためにはこの年収300万円のカベ、500万円のカベを突破する必要があるということです。そして、それにはより大きな価値を生み出すことが必須になるということです。「9時から5時まで一生懸命に働けば十分だ」という考え方ではこのカベをなかなか打ち破れないと思います。それは、「サービス残業=持ち帰り仕事を増やす」ということではなく、私生活においても能力開発を心がける必要があるという意味です。

十分な睡眠、バランスの良い食事、適度な運動も中長期の成果を最大化するためには不可欠です。旅行や美術・音楽を鑑賞する等の活動も知識を広め、発想の幅を広げるために有益でしょう。すべては成果を生みだすことに結び付けて考える必要があるのです。

投稿者: 株式会社TMAコンサルティング

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