浅沼宏和ブログ

2021.03.15更新

 ワークライフバランスでは、仕事とブライべートとのバランスが重視されます。しかし、ハイブリッドワークライフでは仕事とプライベートとの境界線が消失すると考えます。そうした状況の中で、生活全般を充実させようということです。

 ところで、ハイブリッドワークライフでは「仕事」の意味を広くとらえます。通常、「仕事」というとお給料をもらうような活動をいいます。しかし、それではNPO活動は仕事に含まれないことになります。それは問題ではないかと考えます。なぜなら非営利活動も一つの立派な「仕事」といえるからです。

また、専業主婦の家事労働は「仕事」ではないことになってしまいます。しかし、専業主婦はそれこそ「仕事」とプライベートの区切り目のない生活をしているのです。同様に農業などに携わっている方たちも「仕事」とプライベートの切り分けは難しいでしょう。

 そういう意味ではあらゆる人が「仕事」とプライベートの切り分けが難しい状況に置かれているのです。広い意味ではアーティスト、学生なども当てはまることでしょう。

 このように「仕事」の意味を広くとらえる必要があるのは、狭い「仕事」の概念定義では、そこから漏れてしまう数多くの人がいるからです。例えば、大きな社会問題となっている「引きこもり」がそれに当たります。こうした人たちが社会に復帰するには、いきなりお給料をもらえる仕事に就く前に、段階的に社会と設定を持つ必要があるでしょう。その段階での活動にも「仕事」としての側面を認める必要があるように思われます。

 また、重い障害を持つ方たちや、リタイア後の高齢者にも当てはまるような広い「仕事」の概念定義を行うほうが、より社会にとって有益なのではないでしょうか。

 こうした理由から、ハイブリッドワークライフでは、最も広い意味で「仕事」を捉えたいと思っています。ただし、多くの場合、一般的な意味での「仕事」の概念も必要です。ですから、広義・狭義のどちらの側面からも「仕事」という言葉を使いたいと思います。

投稿者: 株式会社TMAコンサルティング

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