浅沼宏和ブログ

2020.12.10更新

新型コロナの流行によって大手企業を中心にして、一気にテレワークの導入が進みました。通例、5年から10年はかかるであろう革新が外的条件の変化によって一気に実現したのです。

テレワークの導入こそ大きく進みましたが、それによって課題も認識されるようになりました。よく指摘されることとしては、1、コミュニケーション不足が起きやすい 2、組織に対する帰属意識が薄れる 3、仕事とプライベートの時間の線引きが難しい 等があります。

こうした問題に対処するために、例えば、あたかも出社しているかのように9時から5時までの就業時間をオンライン状態にしておく、といった対策を取る企業も多いようです。しかし、これでは新型コロナに対処するために仕方なくテレワークというツールを使っているにすぎません。本当の意味でテレワークを導入したとは言えないのではないでしょうか。

そもそもテレワークとは何なのでしょうか。どんな価値を実現するものなのでしょうか。在宅勤務によって通勤時間が節約できる以上にどんな価値があるのでしょうか。一口にテレワークと言っても、実際には多様な意味があるのです。ですから「テレワークを推進しよう」といっても、その到達点がどのようなものであるかがわからなければ推進しようがありません。

例えば、飲食業や小売業のように現場での接客を行う人たちにとってテレワークはさほど意味はないのではないでしょうか。では、医療や介護などはどうでしょうか。こちらは少し違うかもしれません。最近ではオンライン診療なども行われるようになりましたし、訪問介護等では使い方によっては大きなメリットが得られそうです。

さて、テレワークにはこうした直接的なメリットの他に本質的なメリットが考えられます。それは、いつでもどこでも働けるというメリットです。それは主体性をもって仕事に取り組む知識労働者にとっては生産性をあげるものとなります。すると仕事時間とプライベートの時間の境界線が消失します。時間をどのように使うかのイニシアチブが会社からビジネスパーソン個人へと移るのです。そして、そこで問われるのは成果なのです。

テレワークでは頑張っている姿は伝わりにくくなります。その人が生み出した価値で評価される傾向が強まるのです。中間管理職の重要性が薄れたと言われますが、それは自ら価値を生み出さないポジションは淘汰される流れになるということなのです。

ハイブリッドワークライフとテレワークには相関関係があります。それはテレワークが仕事とプライベートの境界線を消失させ、自身の人生に対する主体性を強く求めるライフスタイルへの転換を求めるものだからです。

投稿者: 株式会社TMAコンサルティング

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